先日の博多駅前の地盤沈下、ニュースで見て驚かれた方も多いのではないでしょうか?
場所が場所だけにというのもありますが、大変な事故でした。
あの状態になったのにも関わらず、死傷者が一人も出ず、自動車や自転車の転落もなかったという報告でした。
「不幸中の幸い」という一言では片付けられないほどの、運の良さだったと思います。
博多駅前の陥没事故はトンネル掘削工事に起因するもので、下水管の老朽化が原因と考えられているようですが、現段階でははっきりとした原因は特定されていません。
ただ通常、ここまでのことはなかなか起こりえないことだと思います。
しかし、このような工事が原因で地盤沈下が起こらないのか?というお話になりますと、それは違います。
陥没とまで行くかは別問題として、地下になんらかの工事を行ったことが原因となった地盤沈下は、日本全国多くの箇所で確認できます。
以前このブログでも書かせていただいていると思いますが、近くに大規模なマンションが建設されるだけでもその周辺に地盤沈下が起こるものです。
つまり地下工事に関しても同様といえます。
でもマンションを建設することや、地下工事をすることを制限することはなかなか難しいことです。
つまりそのような工事が原因の地盤沈下はなかなか未然に防ぐことが難しく、そのような計画が持ち上がった段階で、ご自身が所有する土地や建物が近くにある場合、地盤沈下が起こる可能性は非常に高いと考えていただいたほうが、よろしいかと思います。
仮に地盤沈下が起こったとして、家が傾いたとしましょう。
実は政府の被害認定基準というものがあり、その基準値に値するところまで傾けばその制度を利用することができます。
ですがその基準値に満たない傾きの場合は、国はなにも関与しません。
つまり、ご自身で家の傾き工事を行わなければなりません。
要するに工事費用は自腹ということです。
日本全国いろいろなところに、さまざまな工事計画が持ち上がります。
このリスクを回避できるような場所にご自宅を構えるのもよろしいかとは思いますが、将来的な工事計画を予測していくのはなかなか難しいことです。
それよりも、そうなったときに備えて、家の傾き工事が必要になったときに資金をあらかじめご用意されている方が賢明かと思います。